南方の海上でくるりんと輪を描いたノロノロ台風。
紀伊半島沖の熊野灘を北東に進路を取って浜松付近に午後2時頃に上陸した15号台風は列島を斜めに横切るようにして東北沿岸に抜けた。
首都圏直撃の台風は珍しく猛る風雨慣れていない人、交通網が帰宅ラッシュ時に大混乱。
これだけの情報社会にあってなお自然の猛威を甘くみての外出した人たちがもう少し少なければここまでの混乱には陥らなかっただろう。
災害は前もって準備すれば最小の被害で食い止められる。それを行使するかどうかによって文明、文化の成熟度が図れるとすると今回の台風はマスメディアの情報は正確に流されていたにもかかわらず首都圏ではこれだけの人たちが外出していたことはまだまだ文明国になりきれないかな。
先般のアメリカ東部のニューヨークを直撃したハリケーンでのニューヨーク市の対応は今回の東京都の対応とでは大きな違いが露呈。押しなべて日本の行政の長は災害が発生してから重い腰を持ち上げるようだ。
災害が起こる前に最大限の努力と行動を行使するのが政治家の役割。
折りしも静岡.牧之原では隣接する御前崎の中部電力浜岡原子力発電所を『確実な安全.安心が将来にわたって担保されないかぎり、永久停止すべきだ』との決議を市議会で賛成多数で可決。
未だに原子力神話を信じている賛成者は自然の脅威とどこまで真摯に向き合っているのだろうとの疑問を素朴に感じる。
自然の脅威は大きな爪痕を残すが、今日の青空のように台風一過の置き土産を残し自然の浄化へとの一作用なのかもしれない。
人が作った災害は傷跡ばかりの再生不可能、自然の災害は新たな自然への芽生え。
0 件のコメント:
コメントを投稿